そ そう そうg そうご そうごう 総合
 
写真:インド/リシケシュ ヨーガ・ニケタン・アシュラムよりガンジス川を望む
 
 

【アーユルヴェーダの歴史】

『アーユルヴェーダ』3000年以上昔のインドで生まれた医学で、サンスクリット語で『アーユス+ヴェーダ=生命の科学』と言う意味です。
アーユルヴェーダのルーツは、アタルダヴェーダ※1及び紀元前6世紀頃の「サーンキャ哲学」に原点があるといわれています。(トラヴィタ人系のシッダ医学がその原型と言う説もあり)
紀元後『チャラカ・サンヒター』(内科)(チャラカはタキシラ−現パキスタンでBC7世紀に活躍?)、『スシュルタ・サンヒター』(外科) (スシュルタはベナレスでBC7世紀に活躍?)、『アシュターンガ・フリダヤ・サンヒター』(前述の二書を要約)にまとめられ、現在に受け継がれてます。
外科学であるスシュルタ・サンヒターに記載されている121種の手術用具は現在の手術器具の原形になったものも多いと言われるほど、非常に進んだ医学でした。
しかし、中世期のイスラム王朝時代、そして、19世紀以降イギリス統治時代から独立するまでアーユルヴェーダは衰退しました。と、言うより異文化により衰退させられたと表現した方が正しいのかも知れません。
そして、やっとインドの独立後、政府の奨励により、復興し、現在では、100校を越す医科大学と主要都市には大学院、アーユルヴェーダ関連研究施設の充実により、インド国民の8割以上がアーユルヴェーダ医師(ヴァイドヤ)の医療を受けています。※1『ヴェーダ聖典』(リグヴェーダ、ヤジュルヴェーダ、サーマヴェーダ、アタルダヴェーダ)はインド哲学の基礎となるものです。

【アーユルヴェーダの医療】

インド国内でのアーユルヴェーダ医療は、化学合成的な薬品を使用しない自然療法として世界的にも信頼が厚く、ヨーロッパ、中東、ヨーロッパの人々が、外国人向けアーユルヴェーダ−医療施設が多数ある南インドなどへたくさん訪れています。
 また、エイズの治療やハンセン氏病などの難病の治療にも応用され、インド国内だけにとどまらず、欧米の医療機関でも研究がされています。
日本では、医師への啓蒙も進んでいないため、本格的な治療を受けられるのはごく僅かの病院だけですが、一般的には薬草(ハーブ)を使ったオイルマッサージ『アヴィヤンガ』や頭にオイルを垂らす『シローダーラ』などが有名です。
これらは、内科の 「チャラカ・サンヒター」からきており、パンチャカルマ(5つの浄化法)の前処理として行なわれるものです。


【Yoga との関係】

Yogaの根本教典と言われる『Yogaスートラ』も、前述のサンキヤ哲学が基本の考え方であり、それに原始仏教の思想が入った教典と解釈されます。そう言った意味で、アーユルヴェーダとyogaは兄弟関係にあるわけで、古来よりyoga行者は当然のようにアーユルヴェーダの知識も持っていたと言われます。

 
AYURVEDAのドーシャって?

VATA
(風と空)

身長は高いか逆に小柄で華奢。色白で虚弱傾向。神経質な気質。
不眠など神経系(自律神経等)の病いに注意。
 

PITTA
(火と水)

中肉中背の体つき。筋肉質。ニキビや吹き出物が出やすい。感情の起伏が激しい傾向。消化器官系の病いに注意。
 

KAPHA
(地と水)

太りやすいが身体は丈夫。アレルギー性の咳きなどが出やすい。動きが遅く、のんびり屋さんが多い。

アーユルヴェーダでは、人それぞれに根本的なドーシャのバランスを持っているものの、生活環境などでそのバランスが時々に変化し、心身の好不調をもたらすと言う考え方をします。

アーユルヴェーダでは、下記の様に、季節や時間においても、ドーシャの変化があり、当然、人の心身もその影響を受けて、変化すると考えます。
常に変化し、人それぞれに異なる診方をしますので、西洋医学の標準化した病気へのアプローチと根本的に異なると言えましょう。

アーユルヴェーダと季節
アーユルヴェーダと一生

 


mayura-logo08